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若干コンサルタントよりの内容になっていますが、会社のなかで要領よく仕事をすすめていくコツがたくさん書いてあります。 若いうちに読んで実践すると早く出世できそうですね。

メモ

報告・説得

  • 何かを伝えたいときは、報連相(ホウレンソウ)ではなく、**空雨傘(ソラ・アメ・カサ)**を使う。マッキンゼーの日本オフィスが考えた思考のフレームワーク。

    1. 空(ソラ)を見ると曇ってきた(事実)。
    2. 雨(アメ)が降りそうだから(洞察)、
    3. 傘(カサ)を持って行こう(打ち手)。

    差が出やすいのは 2 つ目の洞察部分で、「どうしてそうなった(過去)」ではなく、「どうなりそうなのか(未来)」を伝えることがポイント。

  • 上司を説得するには、自分の価値観ではなく、会社の価値観を利用する。「我が社の価値観の『◯◯』に沿って判断するとこうなります」と言えばいい。個人の見解では上司にひっくり返される。下記は会社の価値観・判断基準の例。

    • ディズニーランド: ◯夢の国、×現実
    • アップル: ◯シンプル、×細かなたくさんの機能
    • サウスウエスト航空: ◯格安、×費用
  • 話を始めるときは、相手の「欲」をダイレクトに刺激するひと言を最初に言う。最初に大した話ではないと思われたら、結論がどれだけすばらしくても話半分にしか聞いてもらえない。

資料

  • 50名を超える講演やセミナーなどの場合、黒地に白で文字を見せたほうが、遠くからはハッキリ見える。最後の資料として「サマリ」を付け、最低限持って帰ってほしいことを 3 つ、多くても 5 つにまとめて伝える。
  • 外資系コンサルタントは、入社時に「パワポの配色ルール」を教わる。色の3属性は「色相」「明度」「彩度」だが、重要なのは色相。
    • 2色の場合: 色相環上の反対色を使う。橙系青系がオススメ。
    • 3色の場合: 色相環上で正三角形を意識して使う。赤系青系黄系の3つがオススメ。
    • 4色の場合: 反対色を2つ組み合わせて使う。橙系青系赤系緑系の4つがオススメ。
  • パンチラ(パンチライン)など、遠くからでもハッキリとメッセージをアピールしたいときは、明朝体ではなくゴシック体を使う。標準のMSPゴシックは太字にすると投影時や印刷時の相性問題でレイアウトがズレやすいので、「HGP創英角ゴシックUB」がオススメ。
  • 早く確実に文章のミスをチェックするには、音読して文章をチェックする
  • 用語集は「OK/NG方式」で作成し、更新日と更新者名を入れておく。Excel の場合は、一番左に「Read me」のタブを作り、そこに用語集を入れておく。 下記はOK/NG方式の一例。
    • OK:「ドラフト」、NG:「草稿」「メモ」「たたき台」
    • OK:「ギャランティ」、NG:「報酬」「フィー」「契約料」
    • OK:「報告書」、NG:「調査書」「レポート」

断る

  • Yes/But 法でいく。ひと呼吸おいてから「わかりました」と言い、受け入れながらも自分の意見を主張する。No というだけでは嫌われるだけだが、どうすればその仕事が早く進むかを一緒に考えると逆に感謝される。
  • 多部署からの依頼は、他の人に回すときは「◯◯さんがいいと思います」と名前を伝えるだけでは不十分。「できるか聞いてみますね」、「私からも彼にメールを入れておきます」というつなぎのひと手間をかける

アピール

  • 自分のことを伝えるには、過去→現在→未来の3点セットで伝えるのがコツ。
  • 評判を上げる近道は、常にまわりに感謝すること。「うまくいったのは◯◯さんのおかげです。ありがとうございます」と声に出して言う。具体的に何のどこがどうよかったのかをハッキリと言葉にして伝える。メールで感謝を伝えるコツは、事実をベースに、短文で「ありがとう」を伝えること。追伸の形で「いつも◯◯してくれてありがとう」と書くのもよい。
  • 嫉妬されずに、うまく自分の手柄をアピールするには**「みんなでやった」と言う**。まわりの100人に感謝すれば、その同じ100人分の感謝が自分1人に集まる

スケジューリング/タスクの処理

  • 「みなさん、ご都合はいかがでしょうか」と聞いてしまうと相手の都合に振り回される。「次回のミーティングは、◯月△日13時でいかがでしょう?」と先に自分の都合で提示する。
  • 1日は8時間ではなく、6時間でスケジューリングしておく。イレギュラーなことが発生したり、チャンスが舞い込んだときに手をあげる余裕が生まれる
  • TODO は「緊急度x重要度」の軸ではなく、「成果が出るx自分に向いている」の軸で考えると他人の緊急度によって振り回されずに済む。
  • 自分一人の仕事より、相手がいる仕事から着手する。
  • 最終的に手元に残すのは「あなたが得意で、かつ、あなたにしかできない仕事」だけ。得意な仕事を洗い出し、その具体的なノウハウを他人でも使えるようにツールやフォーマットに落とし込んでみる。落とし込めるものは他の人でもできる。
  • 優秀で本当に忙しい人ほどビックリするくらい返信やお礼のリアクションが早い。逆に忙しいフリをしている人は返事が遅い。一行だけでもいいのですぐ返信する。

打ち合わせ

  • 「議事録を文書で起こす」という社内ルールがないのであれば、ホワイトボードの内容をスマホで撮り、関係者に一斉メールすることで議事録作成の手間を省く。グーグルや外資系コンサルティング会社などはこの方法をとっている。
  • 持論を繰り返す人は、自分の意見を大事に扱ってくれないことや、無視されることに腹をたてるので、ホワイトボードにその意見を書いてあげるだけで満足してくれる。
  • 独演会を始める人の対策としては、ホワイトボードに終了時間を書いておき、「お話の途中ですみません。重要な話の内容ですが、あと15分で結論を出すことになっています。一番のポイントを先に教えていただけますか?」と切り出す。
  • キーマンとのランチで話す内容は、事実ベースの内容にする。(1)現部署でどんなことがおきているか、(2)どんなことで悩んでいるか、(3)どんな人が実は活躍しているか、という現場の一次情報を伝えると喜ばれる。告げ口、悪口、おべっかは言わない。事実のみを伝えるので、解釈はあなたに任せます、というスタンスが正解。
  • 会議やセミナーの Q&A では、真っ先に発言するだけで「できる人だ」と評価されるようになる。優秀な人は「最初に発言」することで評価されている。
  • 姿勢を正し、ハッキリとした声を出す。
  • コンサルタントは厳しいことを言うが、お辞儀が一番深く、長い。壇上では堂々と力強い姿を見せるのに、実際お会いして見ると腰が低くていねい。このギャップが魅力につながる。

仕事ができない人への対処

仕事ができない人の特徴は、「プライドが高いが、自分に自身がなく、ガラスのハートを持っている」ことなので、仕事のできない人を責めるのは逆効果。

  1. そもそも仕事が遅い人: ツールやフォーマットに沿って作業を支持する。
  2. 抱え込んで自爆する人: 理解できたかどうか相手の口で言ってもらう。
  3. 間違えても気にしない人: 確認するプロセスを細かくする。

学び

  • 日本企業のリーダー教育に徹底的に欠けているのは「リベラルアーツ」。特に、哲学、世界史、自国の歴史や文化に対する知見が圧倒的に欠けている。ここを抑えるだけで、まわりから頭二つは抜きんでることができる。**『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』『君主論』『孫子』『史記』は押さえておくとよい。宗教に関係なく、『旧約聖書』**に書かれていることは世界常識。小熊英二著『1968(上)(下)』は分厚いが近代日本史を知るのによい。
  • 自分でコツコツやるのも大切だが、その道の第一人者に弟子入りすることで、より多くのチャンスを掴み、思考や習慣を身につける。「弟子にしてください」「あなたのもとで勉強させてください」と直球で行くのが一番
  • メンターを選べるなら、こだわりがハンパなく、人を寄せ付けない雰囲気の大御所にするのがよい。ライバルの弟子も少なく、教えてもらえる時間やチャンスを独り占めしやすい。ただ、最終的なポイントは馬が合うか。
  • 優秀な人は**「異業種」でやっているうまい方法をパクり、オリジナルのものにしてしまう**。良い例が「オフィスグリコ」。路上での無人の野菜売り(代金回収率9割)の手法を真似て、オフィスにお菓子を常備したところ、代金回収率は100%だった。
  • 異業種で成功している人と仲良くなり、直接教えてもらうとよい。同業や競合でなければ、親しくなれば意外と教えてくれる。
  • スクールに通うのであれば、そのスクールを卒業した人たちがどれだけ活躍しているのかを確認する。
  • 6000名以上の優秀なリーダーの行動計画は、簡単ですぐにできるもの「早起きする」「挨拶をしっかりする」「1週間に1冊は本を読む」。行動計画を具体的にたくさん作ると3日で挫折してしまう。大事なことは「続ける」ことに労力をかけず、コツコツ習慣にしていくこと。
  • 自分の使命やアファメーション(ポジティブな言葉による自己暗示・誓い)は、手帳などの最初のページに記しておき、毎日繰り返し読み上げる
  • 優秀なリーダーは**「自分は運が良よく、いろいろあっても最後はできる」という根拠のない自信を持っている**。だからミスしても、冷静に自体を受け止め、落ち込まない。打ち手をさっさと修正するだけなので、難局もすぐに乗り越えられる。逆に、普通のリーダーはミスをすると「反省・内省」してしまう。ミスの原因を「人」に求めるようになり、「課長が悪い」、「取引先が悪い」と生産性の上がらないムダな時間を過ごすことになる。

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