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梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの水瀬ケンイチさんのお話を聞いてきました。

10 年以上インデックス投資を続けてきためずらしい方です。 もともとはデイトレーダーだったらしいですが、投資以外のことが忙しくてインデックスに乗り換えたとのこと。

趣味など他にやりたいことがいろいろあるのに、投資に時間を割くというのは本質的に間違っているという意見はハッとさせられるものがありますね。 投資を始めてしばらくすると、テクニカル分析やファンダメンタル分析が楽しくなってきます。 それはそれでよいのですけど、本当にやりたいことは投資じゃなくて、別のことでしょ?ってことを忘れないようにしなきゃですね。

水瀬さんがやっているインデックス投資の手順は、ごく一般的なこんな感じ。

  1. 2年分の生活費は確保
  2. リスク許容度の把握
  3. 資産配分の決定(アセットアロケーション)
  4. 投資商品の決定
  5. 積み立てとリバランスを繰り返す

アセットアロケーションは、配分自体が大切なのではなく、その組み合わせによって「期待リターン」と「リスク(ボラティリティ)」が何パーセントになるのかが重要。 例えば、期待リターンが +4.4% で、リスクが 13.6% であれば、一年後の資産は 68% の確率で、+18.0%〜-9.2% の範囲に収まる(1標準偏差)。 95% の確率で、+31.%〜-22.8% の範囲に収まる(2標準偏差)。

インデックス投資で「株式」に投資すべきだという結論は、過去の歴史から導かれてます。1801年からの200年で、金融商品の価格は次のように変化しています(インフレ率も考慮)。

  • 現金 ・・・ 0.07倍
  • 金 ・・・ 0.98倍
  • 国際 ・・・ 952倍
  • 株 ・・・ 60万倍

なんだかんだ言っても、資本主義経済は拡大再生産し続ける仕組みで回っているのだから、株式の価格は上昇し続けるという結論に至ったとのこと。

しかし、こうして比較してみると、現金で資産をずっと持っていることがものすごく損だということがよくわかりますね。すぐに使えるという意味では現金は最強なのかもしれないですけど、仮想通貨や IoT を利用した決済手段が主流になれば、現金の利点はどんどん減っていくのでしょう。

10 年以上インデックス投資を続けているとなると、リーマンショックや東日本大震災、ギリシャショック、チャイナショックなどをもろに食らっているわけですが、結局は2〜3 年程度で回復するため、収支は数十パーセントのプラスになっているようです。大ダメージを受けても撤退せず、10 年以上たんたんと積み立てを続けている人の話には説得力があります。

ちなみに、インデックス投資では、積み立て時に定額で購入し続けるドルコスト平均法が有名ですが、売りの出口戦略としては、定額ではなくて定率で少しずつ売っていくようにすれば価格変動の影響を減らすことができるとのこと。 例えば、老後に株資産の 5% ずつを少しずつ売っていくようにすれば、株価が高い時にはたくさんの現金になり、株価が低い時には少量の現金になります(割安なときに株をたくさん売ってしまうのを防ぐことができる)。

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