出世することではなく、自分の価値を高めることが大切なんだよと教えてくれる本です。 会社の中で働いていると、どうしても地位というものを感じてしまいます。 人生100年時代に入り、「出世=勝ち組」のように考える人はさすがに少なくなりましたが、平社員という低い立場を逆に利用して自分の価値を高めていくという考え方は、多くの人に希望を与えてくれると思います。
伝説の社員
- 自分をトコトン安く売り、その引きかえに、経験と実験の場を手に入れる。
- 会社という舞台で「タダの社員」という立場をフルに活用し、「伝説」を作る。
- 自分に付加価値をつけるとは、上司にゴマをすることでも、外国語を流暢に話すことでもない。
- 伝説の社員になってしまえば、いつでもその能力を「キャッシュに換える」ことができる。
- ソコソコ出世するスーパーエリートは能力に秀でている。とんでもなく成功する「伝説の社員」と呼ばれる人は、情熱なら誰にも負けない。
どう働くか、職場をどう捉えるか
- 自分が成長するために必要なのは、出世したり、高い給料を追い求めることではない。一生を通じて自分がケアをし、それによって自分も成長できる、そんな対象を見つけること。
- 職場は授業料を払ってでも行きたい、興味深い人間の悲喜劇に満ちている場所である。複雑な人間関係やトラブルの処理は、専門学校や通信教育では学べない。
- お金はためるより、自分の価値を高めるために使った方が、あとで何倍にもなって戻ってくるのではるかにトク。
- 24時間使える、そう思ったとき、それまでは「ない」と思っていたものが「ある」に変わる。
- 自分一人のために働いていると、どんどん煮詰まっていくが、会社のため、人のために働いていると、人との繋がりはどんどん広がっていく。
- 会社の経費に自腹という投資分を上乗せして成果を出そうという発想があってもよい。
- 一億円あろうがなかろうが、遊びは人生のメインにはならない。金を抱えてリタイアするより、一生面白い仕事をする方が、よほど生き甲斐がある。
学び方
- 高価な本を買う
- Bad: ベストセラーを読んで皆と同じ情報を共有する安心感を得る。
- Good: 多少痛い自腹を切ってでも、特化した情報を手に入れる。自分の血肉になるものにお金を使う。
- 成功の方法を学ぶよりも、失敗しない方法を学ぶ
- 成功する方法は明日にも陳腐化するが、失敗の要因はいくつかにまとめることができる。
- 「私のミスです」と、はっきり言えるような「原因も失敗も明らかな失敗」は、正確なデータがとれるのでかけがえのない財産になる。
- 失敗した人が身近にいたら、話をトコトン聞こう。
- ダメ上司がいるのなら絶好のチャンスと考える。失敗している人のそばにいる人は、失敗を観察できぶん有利な立場にいる。
- 異業種交流会やセミナーでは、講師に近づこうとするのではなく、目の前の参加者と話し、名刺交換をするのがよい。その中には必ず自分と一緒に伸びていく人がいる。
自分マーケティング
- 自分はどんなことを褒められたら嬉しいのか?それがわかれば自分の才能は開花する。
- 会社ではなく◯◯さんにお願いしたい、という取引先や客を多く掴んだときが独立のタイミング。伝説の社員は、取引先や顧客など、社外にファンを持っている。
- 一緒に仕事をしている人を誰かに紹介するときは、「◯◯さんは△△の分野でとても優秀なんです」と具体的な褒め言葉を添えて強い印象を残す。その人の価値を伝えることができるし、そんな素晴らしい人を紹介してくれたあなたにも感謝してくれる。
- 寒いときに寒そうな顔をすることは誰でもできる。寒いときに暖かそうな顔をすること、そういうことができる人が貴重。それは価値であり、人を惹きつける。
- 人脈を広げたければ、好かれるより、信用されることを目指す。いい人だけでは意味がない。
- 自分を売るためには、自分にわかりやすいキャッチコピーをつける。
- 「女性下着を売っているスケベオヤジです」塚本幸一(ワコール創業者)
- 「書評に関しては毒舌で辛口の◯◯です」土井英司(出版コンサルタント)
- 「営業成績ナンバーワンを目指す◯◯です」
- 「ユーザーの立場が第一と考える◯◯です」