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読書メモ『人工知能が金融を支配する日』櫻井豊

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タイトルに「金融」とありますが、さまざまな人工知能について幅広く解説するような内容になっています。 世界中の金融業界がテクノロジーを駆使して歴史的な転換期に対応してきているのに対し、日本の金融業界がひどく遅れていることを指摘し、その打開策などについて述べています。 強力な人工知能が金融を支配しまった世界を想像すると本当に恐ろしいし、もしかするとそちらの方向にすでに進みつつあるのかもしれません。 間違いなく言えるのは、これからの日本の金融業界には、技術知識の豊富な人が必要不可欠であるということ。 ただし、現状の日本の金融業界にはそのような体制は作れないということ。。。

メモ

  • 金融業の多くの非単純労働はロボット化される。
  • ビッグデータ時代の分析では、個人の信用リスクを リアルタイムにモニター できる。
  • LTCM はあっけなく崩壊したが、バリューに注目した投資スタイルはファンドに取り入れられた。LTCM の失敗はレラティブ・バリューという戦略自体の失敗ではなく、レバレッジのかけすぎや、本来のスタイルに反するようなポジションを取った結果であると判断したからだ。
  • 世界中の銀行を監視する立場にある BIS も、レポートの中でビッグデータの活用に関して言及している。
  • 日本のフィンテックは便利な機能止まりだ。
    • 重要な本業に人工知能やビッグデータを活用することについてひどく遅れている。
    • ヘッジファンドというビジネスモデルが日本ではマイナーなであることも影響している。
    • 戦後の護送船団方式による金融政策により、イノベーション能力が衰退した(アメリカと対照的)。
    • 日本のトレーディングは経験と勘の比重が高すぎる。アメリカなどでは、数学・統計・テクノロジーを中心にしたクオンツ・トレーディングが優勢になっている。
    • 東京の FX 市場も海外のロボトレーダーにシェアを奪われている。
  • 重要なのは破壊的なテクノロジーを独占させないこと。 ディープマインドのようにオープンなスタンスを持ち続けないといけない。
  • これからの日本がやるべきこと
    • 世界に負けないレベルの独自のテクノロジーを作り上げ、できるだけ 公共の目的で使用 すること。
    • 既存の金融機関の利害関係を超越した体制を作ること。例えば、「業界横断的な組織」や「政府主導の組織」で研究を進めるのがよい。
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