何をするか?
apollo-server NPM パッケージは、Node.js で GraphQL サーバーを実装するためのライブラリです。 Apollo Graph 社が OSS として公開しており、2022 年時点で最も使用されている JavaScript 用の GraphQL ライブラリです。
ここでは、簡単な GraphQL スキーマとリゾルバーを定義して、GraphQL サーバーを立ち上げてみます。
apollo-server
は標準で TypeScript の型情報に対応しているため、ここでは TypeScript を使って実装しますが、JavaScript でもほぼ同様に実装できます。
TypeScript 用プロジェクトの準備
TypeScript の実行環境自体は、下記の記事などを参考にしてセットアップします。
でもここでは、.ts
ファイルをそのまま実行できる ts-node を使って楽をしちゃいます。
package.json
を少し修正して、npm run dev
で main.ts
を起動できるようにしておきます。
これで準備完了です。
apollo-server と graphql のインストール
GraphQL サーバーインスタンスを立ち上げるための apollo-server パッケージと、GraphQL スキーマを扱うための graphql パッケージをインストールします。
$ npm install --save-dev apollo-server graphql
GraphQL サーバーを実装する
Apollo Server ライブラリを使って GraphQL サーバーを実装していきます。
ここでは、Query
のルートフィールドとして hello
フィールドを定義して、そのリゾルバー関数で world
を返すように実装します。
Hello World なのでとてもシンプル! 次のように実行すれば GraphQL サーバーが立ち上がります。
$ npm -s run dev
🚀 Server ready at http://localhost:4000/
デフォルトで 4000 番ポートで起動しますが、server.listen({ port: 5000 })
のように変更できます。
GraphQL クエリを実行してみる
立ち上げた GraphQL サーバーに対してクエリ実行してみます。
どんな GraphQL クライアントを使ってもよいのですが、Apollo Studio Explorer というサイトから、簡単に localhost:4000
に対して GraphQL クエリを投げられます。
hello
フィールドを参照すると、正しく world
という値が返ってきていることを確認できます。
curl
コマンドで直接 GraphQL API を呼び出して確認することもできます。
$ curl --request POST \
--header 'content-type: application/json' \
--url http://localhost:4000/ \
--data '{"query":"query { hello }"}'
{"data":{"hello":"world"}}