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CSS Modules とは

CSS Modules は、コンポーネント(ファイル)単位で CSS ファイルを分けて管理する仕組みです(これ自体は Next.js の仕組みではありません)。 CSS の名前空間がコンポーネントごとに分離されるため、シンプルな CSS クラス名を付けても名前がコンフリクトする心配がありません。

Next.js は標準で CSS Modules の仕組みをサポートしており、CSS ファイルの拡張子を .module.css にするだけで、各コンポーネントの実装ファイルから簡単にインポートすることができます。

Next.js で CSS Modules 機能を使う

Next.js で特定のコンポーネント用に CSS ファイルを用意するときは、そのコンポーネントと同じディレクトリに .module.css という拡張子を持つファイルを作成します。 この拡張子は、Next.js で CSS Modules の仕組みを使うときのルールです。

ここでは、警告メッセージを表示する Alert コンポーネント用の Alert.module.css を作成してみます。 といっても、普通に CSS ファイルを記述するだけです。 グローバルに適用する CSS ファイルと異なるのは、Alert コンポーネント用のスタイル定義しか含まれていないことです。

components/Alert.module.css
.box {
  margin: 1em;
  padding: 0.5em;
  background: red;
  color: white;
  font-weight: bolder;
  border-radius: 0.5em;
}

この CSS ファイルを Alert コンポーネントから使用するには、次のようにインポートします。

components/Alert.tsx
import React from 'react'
import styles from './Alert.module.css'

type Props = {
  message: string;
}

export const Alert: React.FC<Props> = ({ message }) => {
  return (
    <div className={styles.box}>{message}</div>
  )
}

上記の例では .css ファイルを使いましたが、Next.js は Sass を標準サポート しているので、.scss ファイルも同様にインポートすることができます。

TypeScript を使っているときに警告が出る場合

TypeScript を使ってコンポーネントを実装している場合、css ファイルをインポートしている部分で次のような警告が出ることがあります。

Cannot find module './Alert.module.css' or its corresponding type declarations.

これは、.css ファイルの内容を styles オブジェクト経由で参照するときに、型情報が存在しないよという警告です。 この警告を抑制するには、プロジェクトのルートにある型情報ファイル (next-env.d.ts) に次のように追記します。

next-env.d.ts
/// <reference types="next" />
/// <reference types="next/types/global" />

declare module '*.css' {
  const styles: { [className: string]: string };
  export default styles;
}

declare module '*.scss' {
  const styles: { [className: string]: string };
  export default styles;
}

この記述により、TypeScript コンパイラに対して、「styles オブジェクトは文字列型のパラメーターを持っているよ」ということを知らせることができます。 ここでは、将来的に Sass を導入 したときのために、.scss ファイルにも同様の型情報を追加しています。

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