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読書メモ『シェアリングエコノミー』アルン・スンドララジャン

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Uber や Airbnb といった「シェア」をベースにする企業が勢いをつけ、急速に社会のあり方が変わりつつあります。

シェアリングエコノミーとは何なのか? なぜここまで浸透してきたのか? これまでとは何が違うのか? 今後どうなっていくのか? といったことを、シェアリングエコノミーの第一人者であるアルン・スンドララジャンが包括的にまとめています。

これまでの社会はサービスや財が流通する世界でしたが、シェアリングエコノミーの世界では、人に対する感情、信用といった評価が重要になってきます。 典型的なのがトレイティーのサービスで、自分の献血経験やボランティア活動経歴など、信用の向上につながる情報は何でもデジタル化されて管理されるようになっています。 Airbnb などのうまくいっているプラットフォームには「信頼性」が付随しており、皆がよりよいサービスを提供したいと思わせる仕組みができています。 逆に、このあたりを理解せずに新しいシェアサービスを立ち上げてもうまくいかないでしょう。

P2P ビジネスの法律的な解釈についても述べられています。 例えば、Uber のプラットフォームを使用して働いているドライバーは、Uber の従業員の一種なのか、それとも独立請負人として扱うべきなのか? 雇用保険のあり方や、裁判になったときの責任の所在などが変わってくるのでこれは大きな課題です。 このような論点での裁判は昔から多く行われており、決して新しい問題ではないと著者は述べていますが、訴訟社会であるアメリカが中心になって法的な整備が今後一気に進んでいくでしょう。

スンドララジャンは研究者らしく多くのサービスを取り上げて特徴をまとめています。 中でも、「プラットフォームのヒエラルキー性、市場性、ハイブリッド性」についてまとめた表は、今後登場するサービスの特徴を調べるときや、新しいサービスを作る際のよい指標になるでしょう。

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