ファミコンのプレイ動画を作る機会があったので、その操作手順をメモメモ。 いわゆる TAS (Tool-Assisted Superplay) と呼ばれているもので、うまくプレイできたものだけを繋げた動画を作ります。
今回使うのはファミコンのエミュレーター FCEUX で、ムービーの保存機能がついています(実際には各フレームの操作内容を記録しているだけ)。 これとセーブ機能を組み合わせて、何度もプレイをやり直すことで、ノーミスプレイの動画を作ることができます。
録画手順
ゲームの ROM をロードした状態で、メニューから Movie → Movie Record と選択すると録画(操作内容の記録)を開始できます。
このとき、Record の項目で Start を選択しておくと、ゲームがリセットされたところから操作の記録が開始されるので、普通にゲームを進めていきます。
録画を終了したいときは、メニューから Movie Stop を選択します。
FCEUX の場合、プレイ内容は .fm2 という拡張子の Movie ファイルとして保存されます。
プレイのやり直し(録画内容の上書き)
スロット(0〜9)を使ったステートのセーブ&ロード機能を使うと、任意の地点からプレイをやり直すことができます。
Shift+F1〜F10… スロット 0〜9 へのセーブF1〜F10… スロット 0〜9 からロード
このロード機能は Movie Record による録画にも反映されるため、適宜 Shift+F1 でセーブしつつ、F1 でロードすることによって、うまくいったプレイだけの Movie ファイルを作ることができます。
次のようにすると、既存の Movie ファイル (.fm2) を再生して、途中から操作をやり直し(記録内容を上書き)することができます。
Movie ファイルを上書きするときは、ファイルをバックアップしておくと安心です。
- メニューから
Movie→Movie Playを選択 Open Read-Onlyのチェックを外すPlayボタンで Movie ファイルを再生開始- 早送りキー(後述)などでやり直したいところまで進めて、
Shift+F1などでステートセーブ F1キーでステートロードすると、その地点からの録画が開始される
あとは、納得のいくプレイができるまでステートセーブ&ロードを繰り返すだけです。
動画ファイルに出力する
上記手順で作成した .fm2 ファイルは、あくまでエミュレーター上で再生できる操作データであって、YouTube で見れるような動画ファイルではありません。
安心してください。FCEUX には、動画ファイルを作成する機能もついています。
- メニューから
Movie→AVI Record Asを選択 - ファイル名を入力して
Saveボタンを押す
これで、現在のプレイ内容が動画ファイルへの出力されていきます。 このとき、描画スピードを上げても動画ファイルの内容は正しいスピードのもので作成されるので大丈夫です。
デフォルトのエンコーダー設定だと、若干映像が荒かったりするので、Options → Movie Options で設定を変えると綺麗になったりします(例えば、AVI Backend driver というところを libgwavi に変えて、エンコーダーに H.264 を選ぶという方法があります)。
(おまけ)キーコンフィグ
FCEUX のメニューから、Options → HotKey Config を選択すると、キーボードで各種操作を行うためのホットキーを設定できます。
フレームのポーズ機能や、再生速度を制御するためのホットキーを、自分が押しやすいキーに変更しておくと便利です。
- Emulation / Pause … フレームのポーズ機能(デフォルトが
Pauseキーなので、Spaceなどにしておくと押しやすい) - Speed / DecreaseSpeed … フレームの再生速度を下げる(デフォルトの
-でも OK) - Speed / IncreaseSpeed … フレームの再生速度を上げる(デフォルトの
=でも OK)